教科書レベルでいきます。山川出版の世界史の教科書から、本文に言及されているイギリス国王をすべて抜き出してみました。特にねらいとするところは
「同じ名前で○世だけ違う奴が覚え辛い」
「数字が飛んだり何度も出てくるのでごっちゃになる」
[プランタジネット朝]
[テューダー朝]
[ステュアート朝]
[ハノーヴァー朝]
全体像
① まず、上の王朝名と王様の名前が全部言えるようにします。これがこのページの目標です。これをAとします。
② 更に、それぞれの王様にその代に行われた主な事績を結びつけて、ゴロ合わせで年号も覚えてしまいます。これで近代以前のイギリスのおおまかな絶対軸ができる訳です。これがBです。
③ でも、個別の名前が出てきたときにも、パッと分かりたいものですね。で、目先を変えて同じ名前で「○世」だけが違う王様だけ集めて見分けられるようにします。これはCです。
A段階
① 上に書き出した流れだけ見てもらっても、勘のいい方なら大体何をするのか、分かってもらえると思います。上の流れはそれぞれ「王朝」ごとにまとめられているので、まず初めに「王朝名」を覚えなくてはいけません。こうおぼえます。
YouTubeの音源はこちらにあります。
もちろん省略している部分が多くあるので、その部分も例えば「プランタ」は「プランタジネット朝」「ランカス・ヨーク」は「ランカスター・ヨーク」というようにきちんと言いかえられるようにしてください。
国王の名前を覚えるのと並行して固めていくのはOKです。ただ『このくらいだったらそのままでも覚えられる』というのは好ましくないです。
・国王の名前が簡単に覚えられる。
・何も見なくても完ぺきに覚えていられる。
この二つのうまみが半減、あるいはなくなってしまう可能性があります。暗記が得意な人でも、明日はどうか?一週間後はどうか?一か月後は…?と考えてみてください。
このページの「国王名を覚える」という目標の土台になる部分なので、しっかり覚えましょう。
② 王朝名を覚えたら、あとは意外にシンプルです。初めのアングロ=サクソン朝、デーン朝、ノルマン朝までは、覚える王様はそれぞれ2人、1人、1人です。しかも、後に出てくる「国王名」で、これらと混同しやすいものはありません。これらに特別な覚え方はいりません。そのまま覚えます。
*とはいえ、です。どうしても出てきにくい名前があるという場合のために、ちょっとしたポイントだけ書いてみました。『こちらのページ』です。
王朝名が暗誦できていれば、これが「ナビゲーター」になってくれるので、何も資料がなくてもまずノルマン朝まで、国王名が言えるようになります。
③ 問題はここからですが、プランタジネット朝以降は「ヘンリー」「エドワード」「ジェームズ」「チャールズ」などがやたらと出てきます。これらに対する対策として一番ベタな方法は、王朝ごとに「フレーズ」で固めてしまうという方法です。これでとりあえずこのページの目的は達します
すでに上に書いた流れの中に書いてありますね。まずプランタジネット朝です。
*YouTubeにあげている「専用の音声教材」を使います。各王朝のフレーズをクリックしてもつながります。
[テューダー朝]
*最後のフレーズです。おしまいの部分にこそっと「ハノーヴァー朝」も入っています。このフレーズは、とりあえず理屈でも一度整理しておいてほしいのですが、「ピューリタン革命」に至る前の国王は「ジェームズ→チャールズ」で、次の「名誉革命」に至る前の国王は「チャールズ→ジェームズ」となります。
*で、この「ジェームズ」も「チャールズ」もイギリスの国王名としてはここで初めて出てくる名前なので「ピューリタン革命」の前はどちらも「1世」「1世」で「名誉革命」の前はどちらも「2世」「2世」なのです。
*「なんだ、じゃあ理屈でそう覚えたらいいじゃん」ということなんですが、結構危険なのは、「ジェームズ」も「チャールズ」も「ありふれすぎている」名前だということです。「ジェームズ」と「チャールズ」自体が少し語感が似ています。十分わかっているつもりでも、単品で出てくると混同してしまっていた、なんてこともあります。更に「ジ」で始まる名前も結構多いですね。「ジョン」「ジョーンズ」「ジョージ」「ジャック」など。ある程度、混同がなくなるように前もって工夫しておくのがベストです。そのために、何も考えなくてもパッと出るフレーズで固めてしまう訳です。
*最後の最後に「ヴィクトリア女王」ですが、教科書を見ても分かるとおり、この時代はもうイギリスの政策を説明するのに国王はほとんど関係なくなります。で、出てきません。出てこないものは混同しようがないので「ヴィクトリア女王」だけ覚えていればいい訳です。
*A段階は以上で終了です。お疲れさまでした。ここまでマスターすれば、とりあえず教科書本文に出てくるイギリスの国王名については、どの王朝の何番目に出てくるか知っているということになります。