イスラームの学問と文化①【人名こじ付け早覚え】

*イスラームの学問と文化について、まず、似た様な名前が多くて、誰が何した人だかわかんない!という悩みに対応したページです。

*このページで、まず誰がどんなことをしたのかバッチリ覚えられます。これが覚えられれば、更に加えて、その人がどういう時代のどこに生まれ、どんな王朝で活躍したかを覚えて行っても、確実に忘れにくくなるはずです。では、ハリキッていきます!

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・イブン=シーナシー!な

【11世紀前半】

① 病院では患者が寝てるから静かにせなならん。

つまり『シー!』→医学『医学典範』を書いた人、と覚えます。あるいはイブン=シーナの『ブン』を取ると『イシナ(医師な!)』と教えてくれています。

② ヨーロッパでは訛って『Avi=cenna』つまりアヴィー・セーナみたいな感じで伝わり『cenna』は『ケンナ』とも読めるので『アヴィケンナ』になったという感じです。

・イブン=バットゥータ馬、踏破(ばっとーは)

【14世紀】

① 馬などを使って、三大陸を歩き通した(踏破した)人です。西アフリカから中国まで旅した旅行家です。→著書は『三大陸周遊記

② 『踏破(トーハ)』が気に入らないなら『馬、到達(ば、とーた)』でもいいですね。

・オマル=ハイヤーム

【11世紀後半〜12世紀前半】

① 途中の『ル=ハイヤー』だけ取って『ルバイヤート(四行詩集)』を書いた人→つまり詩人

② もう一つ、『おまる』は○で太陽のこと。ハイは『高いところ』で太陽は高いところにあります。イヤーは『』なので『カレンダー(暦)』のことだと思って、つまり『正確な太陽暦の作成』に携わった人です。

③ ウマル=ハイヤームともいうので注意。

・イブン=ハルドゥーン

【14世紀後半】

① 孔子が書いたとされる中国の歴史書に『春秋』があります。ここから『春どぅーん』と覚えておけば『春どぅーん』→『春秋』→歴史家→『世界史序説』となります。世界史選択者であれば、孔子の『春秋』は知っていなくてはいけませんが、そんなん知らん!という方は単純に、『春夏秋冬→年月の移り変わり』とイメージして歴史『世界史序説』に結びつけるといいですね。

② 『序説』とは最初の部分なので『最初』期の歴史書『春秋』から引き出せます。あるいは、『春は季節の初め』→『序説』というつながりでもいいです。

・ラシード=ウッディーン

【13世紀後半〜14世紀初め】

① 『〜らしいど』と言えば人から聞いた伝聞のことなので、『伝え聞いたことを記す人』つまり『歴史家』です。『ウッディーン』も『ウッ(でーん)』になっています。

② 『ィーン』は『イルハン』国の略だとイメージしましょう。この人はイルハン国の宰相で、イスラーム教を受け容れたガザン=ハンのとき、忘れられつつあるモンゴル人の歴史、諸民族の歴史を集めてまとめるよう命じられました。

で、その歴史書を『集史』と言います。

③『集史』が完成したのは、ガザン=ハンの死後、1310年です。『歴史の意味問うウッディーン』と覚えます。

・タバリー

【9世紀半ば〜10世紀初め】

① 時代が前後しますが、この人も歴史家です。『世界の歴史を束にーした人だからタバリー』です。

② 年代記形式の大部な世界史『預言者たちと諸王の歴史』を編纂しました。

・フワーリズミー

【9世紀前半】

① 『フ割ーり積みー』みたいな感じです。『ワーリ(割り)』は割り算、『ズミー(積み)』かけ算の答え(積)なので、数学者です。

また、定冠詞(アル)を付けると『アル=フワーリズミー』で、これは『アルゴリズム』の語源になっています。

② 無重力だとフワーリフワーリと身体が宙に浮きますね。無重力は、重力が0(ゼロ)です。ということで、この人はアラビア数学で初めてインド数学の『0の概念』を採り入れた人です。

③ この人の著書『代数学』はラテン語に翻訳されてヨーロッパで教科書として使われました。英語のアルジェブラ(代数学)は、定冠詞(アル)が付いていることで分かる様にもとはアラビア語だったのです。

・イブン=ルシュド

【12世紀】

この人はアリストテレスの書いた書物の注釈をした人です。

① ア『リス』トテ『レス』は『リス』とか『レス』とか『RS』の組み合わせが多いですね。で、イブン=ルシュドも『ルシ』で『RS』の組み合わせが入っています。ここに目をつけると思い出せると思います。『イブン=「レシュ」ド』とアリストテレスの『レス』に引っ掛けて覚えてもいいかもしれません。

② イブン=シーナが『アヴィケンナ』と呼ばれていた様に、この人もヨーロッパで翻訳されて『アヴェロエス』と呼ばれていました。『イブン』が『アヴェ』で『ルシュ』が『ロエス』でしょうね。

・ガザーリー

【11世紀後半〜12世紀初め】

① イスラーム教の神学者です。信仰の基礎として神秘主義(スーフィズム)を容認したということで、『スーフィーはイスラーム教の飾ーりー(ガザーリー)』と覚えます。

宗教の『飾り』としては、神秘主義もあった方がいいじゃない、という意味です。

・フィルドゥシー

【10世紀末〜11世紀初め】

これはガズナ朝イランの詩人で『シャーナーメ』を書いた人。

① feelの過去形は本当はfeltな訳ですが、ここでは『フィルド(feeled)』と考えて、残りの『ウーシー』は『オイシイ』が訛った形と見ます。

②『フィールド・ウーシー』で美味しいと感じるという意味になります。本当は、テイストグッドな訳ですがね。

③ なんでこんな読み方をするかというと、この人が書いたのが『さあ、舐ーめ(舐めてごらん)』つまり『シャーナーメ』だからです。

さあ、舐ーめ』→『フィールド・ウーシー!(美味しい!)』→フィルドゥシーということです。

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