イギリスの国王【早覚え完成】A

教科書レベルでいきます。山川出版の世界史の教科書から、本文に言及されているイギリス国王をすべて抜き出してみました。特にねらいとするところは

「同じ名前で○世だけ違う奴が覚え辛い」

「数字が飛んだり何度も出てくるのでごっちゃになる」

これの克服です。       テンプレ世界史』目次

イギリス国王

[アングロ=サクソン]

① 827 エグバート(ウェセックス王)七王国統一
② 893 アルフレッド大王ノルマン(ヴァイキング)撃退
① デーン人 クヌート(カヌート)の征服(1016)
デンマークのノルマン人
一時、アングロサクソン王家復活
ノルマンディー公ウィリアム(ウィリアム1世)
(1066)

[プランタジネット朝]

① ヘンリ2世(血縁関係でフランスから)(1154)
 ジョン王(子)→マグナ=カルタ(1215)
ヘンリ3世(子)→大憲章無視→シモン=ド=モンフォール(1265)
④ エドワード1世(子)→模範議会(1295)
⑤ エドワード3世→百年戦争きっかけ(1339)
  →エドワード黒太子(百年戦争で活躍)
[ランカスター・ヨーク]
 バラ戦争(1455〜)

[テューダー朝]

 2
① ヘンリ7世(1485)→星室庁裁判所→王権強化
 ヘンリ8世 (子)→首長法(国教会)(1534)
エドワード6世 (子)(教義改革)
④ 女王メアリ1世(血のメアリ)(姉)(カトリックに戻す→新教弾圧)
エリザベス1世 (妹)
 1. 統一法(イギリス国教会)(1559)
 2. アルマダの海戦(1588)
 3. 東インド会社(1600)

[ステュアート朝] 

ジェームズ1世(スコットランド王家)→王権神授説
チャールズ1世 (子)→イギリス革命(ピューリタン革命)(1640〜1660)
チャールズ2世(子)→王政復古
 1. 専制的、カトリック擁護→審査法(1673)・人身保護法(1679)
 2. トーリ(ならず者)・ホイッグ(謀反人)両党成立
ジェームズ2世(弟)
 →カトリックと絶対王政復活
 →名誉革命(1688)→亡命
ウィリアム3世・メアリ2世
 (オランダ総督ウィレム・メアリ)
 →権利の章典(1689)
アン女王
 →大ブリテン王国(1707)

[ハノーヴァー朝]

ジョージ1世 (ハノーヴァー選帝候)(1714)
ヴィクトリア女王(1837~1901)

全体像

① まず、上の王朝名王様の名前が全部言えるようにします。これがこのページの目標です。これをAとします。

② 更に、それぞれの王様にその代に行われた主な事績を結びつけて、ゴロ合わせ年号も覚えてしまいます。これで近代以前のイギリスのおおまかな絶対軸ができる訳です。これがBです。

③ でも、個別の名前が出てきたときにも、パッと分かりたいものですね。で、目先を変えて同じ名前で「○世」だけが違う王様だけ集めて見分けられるようにします。これはCです。

A段階

① 上に書き出した流れだけ見てもらっても、勘のいい方なら大体何をするのか、分かってもらえると思います。上の流れはそれぞれ「王朝」ごとにまとめられているので、まず初めに「王朝名」を覚えなくてはいけません。こうおぼえます。

アングロ=サクソン・デーン朝
 ノルマン・プランタ・ランカス・ヨークに
 テューダ・ステュアト・ハノーヴァ・ウィンザ

YouTubeの音源はこちらにあります。

もちろん省略している部分が多くあるので、その部分も例えば「プランタ」は「プランタジネット朝」「ランカス・ヨーク」は「ランカスター・ヨーク」というようにきちんと言いかえられるようにしてください。

国王の名前を覚えるのと並行して固めていくのはOKです。ただ『このくらいだったらそのままでも覚えられる』というのは好ましくないです。

・国王の名前が簡単に覚えられる。

・何も見なくても完ぺきに覚えていられる。

この二つのうまみが半減、あるいはなくなってしまう可能性があります。暗記が得意な人でも、明日はどうか?一週間後はどうか?一か月後は…?と考えてみてください。

このページの「国王名を覚える」という目標の土台になる部分なので、しっかり覚えましょう。

② 王朝名を覚えたら、あとは意外にシンプルです。初めのアングロ=サクソン朝デーン朝ノルマン朝までは、覚える王様はそれぞれ2人1人1人です。しかも、後に出てくる「国王名」で、これらと混同しやすいものはありません。これらに特別な覚え方はいりません。そのまま覚えます。

とはいえ、です。どうしても出てきにくい名前があるという場合のために、ちょっとしたポイントだけ書いてみました。こちらのページです。

王朝名が暗誦できていれば、これが「ナビゲーター」になってくれるので、何も資料がなくてもまずノルマン朝まで、国王名が言えるようになります。

③ 問題はここからですが、プランタジネット朝以降は「ヘンリー」「エドワード」「ジェームズ」「チャールズ」などがやたらと出てきます。これらに対する対策として一番ベタな方法は、王朝ごと「フレーズ」で固めてしまうという方法です。これでとりあえずこのページの目的は達します

すでに上に書いた流れの中に書いてありますね。まずプランタジネット朝です。

*YouTubeにあげている専用の音声教材を使います。各王朝のフレーズをクリックしてもつながります。

[プランタジネット朝]

① 「変人(ヘン・ジン)」の「ヘン」は「ヘンリー」、「ジ(ン)」は「2(ジ)」、「二郎」の「二(ジ)」ですね。だから「変人」で「ヘンリー2世
②「ジョン王」はそのまま「ジョン王
③ で、「変さ(ヘン・サ)」が「ヘンリー3世」となります。
④「エドワド」はもちろん「エドワード」のことで「瞳黒(ヒト・ミ・黒)」は「1世・3世・黒太子」をまとめて言ったものです。それぞれ「エドワード1世」「エドワード3世」「エドワード黒太子」となります。「黒太子」は「太子(王子)」ですから国王ではありませんが、教科書に記載があるので入れました。「エドワード3世」の息子ということで覚えやすいと思います。
フレーズを覚えて名前に直せるようにしておけば、「プランタジネット朝」の必須の国王名を順番に覚えていることになります。

[テューダー朝]

 2
①「変な部屋」の「変な(ヘン・ナ)」が「ヘンリー7世」で、更に「部屋(ヘ・ヤ)」が「ヘンリー8世」です。「」ときたら「ヘンリー」しかいません。
②「エド6」と「メリ1」は「エドワード6世」と「メアリー1世」です。余りひねっても引き出しにくくなるのであえてそのままにしました。覚える段では「江戸六」とかにしておくと視覚のイメージになります。「メリ1」は「床(ゆか)」が「めりっ」と1回きしむ感じでしょうか?
③ 最後の「エリザベス」はもちろんそのまま「エリザベス女王」のことです。「エリザベス1世」ですが、「1世」は略しているものがあります。「○世」がないものは「1世」という位置づけです。

[ステュアート朝] 

①「ジェムワン」と「チャルワン」がそれぞれ「ジェームズ1世」と「チャールズ1世」です。「ワン(1)」ですからね。この2人が「ピューリタン革命」前の王様です。
② 次の「チャルニ」と「ジェムニ」はそれぞれ「チャールズ2世」と「ジェームズ2世」のことになります。この2人は「名誉革命」前の王様です。
③「うざいメンツ」などとしてしまいましたが、「ウ・3(サン) メ・2(ツー)」ということで、「」と言えばノルマンディー公で出た「ウィリアム」です。「ウィリアム3世」となります。もう一つの「」も前に出た「メアリー」です。「メアリー2世」です。この2人は名誉革命後、亡命した「ジェームズ2世」に代わる新しい国王として迎えられ2人一緒に即位しました。
④ 最後の「アンジョジ1世」は「アン女王」と「ジョージ1世」を略したものです。「アン女王」がステュアート朝の最後の国王になります。「ジョージ1世」はドイツの「ハノーヴァー選帝侯」を迎えたので「ハノーヴァー朝」と言います。

 

*最後のフレーズです。おしまいの部分にこそっと「ハノーヴァー朝」も入っています。このフレーズは、とりあえず理屈でも一度整理しておいてほしいのですが、「ピューリタン革命」に至る前の国王は「ジェームズ→チャールズ」で、次の「名誉革命」に至る前の国王は「チャールズ→ジェームズ」となります。
*で、この「ジェームズ」も「チャールズ」もイギリスの国王名としてはここで初めて出てくる名前なので「ピューリタン革命」の前はどちらも「1世」「1世」で「名誉革命」の前はどちらも「2世」「2世」なのです。
*「なんだ、じゃあ理屈でそう覚えたらいいじゃん」ということなんですが、結構危険なのは、「ジェームズ」も「チャールズ」も「ありふれすぎている」名前だということです。「ジェームズ」と「チャールズ」自体が少し語感が似ています。十分わかっているつもりでも、単品で出てくると混同してしまっていた、なんてこともあります。更に「」で始まる名前も結構多いですね。「ジョン」「ジョーンズ」「ジョージ」「ジャック」など。ある程度、混同がなくなるように前もって工夫しておくのがベストです。そのために、何も考えなくてもパッと出るフレーズで固めてしまう訳です。
*最後の最後に「ヴィクトリア女王」ですが、教科書を見ても分かるとおり、この時代はもうイギリスの政策を説明するのに国王はほとんど関係なくなります。で、出てきません。出てこないものは混同しようがないので「ヴィクトリア女王」だけ覚えていればいい訳です。
*A段階は以上で終了です。お疲れさまでした。ここまでマスターすれば、とりあえず教科書本文に出てくるイギリスの国王名については、どの王朝の何番目に出てくるか知っているということになります。

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