江戸時代の元号

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フレーズ

江戸時代の元号一覧です。漢字書きでは以下のようになります。

元和・寛永・正保・慶安・承応・明暦・万治・寛文・延宝・天和・貞享・元禄・宝永・正徳・享保・元文・寛保・延享・寛延・宝暦・明和・安永・天明・寛政・享和・文化・文政・天保・弘化・嘉永・安政・万延・文久・元治・慶応

次に、平仮名書き、暗誦には役に立ちます。

げんな・かんえい・しょうほう・けいあん・じょうおう・めいれき・まんじ・かんぶん・えんぽう・てんな・じょうきょう・げんろく・ほうえい・しょうとく・きょうほう・げんぶん・かんぽう・えんきょう・かんえん・ほうれき・めいわ・あんえい・てんめい・かんせい・きょうわ・ぶんか・ぶんせい・てんぽう・こうか・かえい・あんせい・まんえん・ぶんきゅう・げんじ・けいおう

覚えていく際、平仮名書きは、次のように区切りを設けずひとつながりのフレーズにしたうえで、ブロック化して覚えていきます。ブロックごとに練習して自然に言える様にし、その後つなげて言えるようにしていく、という順序です。

  1. げんなかんえいしょうほうけいあん
  2. じょうおうめいれきまんじかんぶん
  3. えんぽうてんなじょうきょうげんろく
  4. ほうえいしょうとくきょうほうげんぶん
  5. かんぽうえんきょうかんえんほうれき
  6. めいわあんえいてんめいかんせい
  7. きょうわぶんかぶんせいてんぽう
  8. こうかかえいあんせいまんえん
  9. ぶんきゅうげんじけいおう

お聞きいただければ分かるように、私自身は「元治」を「ガンジ」と覚えています。当初は教材化することは念頭になかったので、覚える際にこちらの方が言いやすいという単純な理由で「ガンジ」にしちゃいました。後から考えると「ゲンジ」で覚えても大差ないなと思います。初めから「ゲンジ」でOKという方はそう覚えた方が合理的です。

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製作の経緯

神社の石造物というのは、展示ケースに入れられていない最も身近にある歴史遺物であることに目を開かされて一時、福岡・山口・大分など周辺地域の神社をまわっていたことがありました。

石鳥居・石灯籠・石段・狛犬などは、もちろん昭和以降に作り直されたものもありますが、江戸時代に作られたものが今でも現役で非常に多く残っています。

たとえばあまり知られていない町中の神社で「元禄」の字と、寄進した百姓らしい名前が素朴な字体で刻まれた石段など見つけたりすると燃える訳です。周辺の風景は当時のものはほとんど残っていなくて、神社の建物も当時とは全く違ったものになっているとしても、間違いなくその石段は当時から「そこ」にあった訳です。元号と名前が刻まれた石段の部分だけ見ていると、当時の雰囲気が伝わってきて、時代劇の様な嘘臭いものでなく、リアルにすぐ隣を、月代を剃りあげた着物姿の近隣の百姓のお爺さんが通り過ぎても少しも不思議に思わないような妙な感覚に陥ります。

その石段だけ見ていると、近隣の村の風景も当時に戻っているような錯覚が起こります。100年前200年前なんてものは、つい最近のことなんだなあ、というのが肌で感じられます。

それは一度ハマるとなかなか抜け出せない感覚で、結果、仕事で立ち寄った地域の神社には寸暇を惜しんで見に行くということを繰り返していました。

一口に江戸時代の遺物と言っても、江戸の幕藩体制は250年くらい続いているので、それぞれ時代の古さはかなり違います。

大抵の石造物には銘が刻まれているので、これで時代が判断できます。

もちろん、そこには「江戸時代」と書いてある訳はなく「万治元年」とか「寛文二年」とかいった和暦が書かれている訳です。「元禄」や「寛政」といった元号は、中学生の歴史にも出てくるのですぐに時代感覚がつかめますが期間が短かったマイナーな元号などになると、すぐには判断できません。

で、その都度、その元号を資料で調べます。そうして初めて、それが今から大体どのくらい前の時代なのか、当時はどういう時代背景だったかを実感できる訳です。

ところが、いちいちそうした元号を調べて確認するのは面倒です。じゃあ覚えてしまおうということで覚えたのがこの数珠つなぎ暗誦のはじめです。

ということで「歴代天皇名」と同様に、これはもともと自分自身の必要から「実用に向けて」作ったものです。

「江戸時代の」という題名でYouTubeにも上げていますが、これはあまり本意ではありません。大体日本で教育を受けていれば、明治・大正・昭和・平成は元号でたどることができます。ところがそれ以前になると「江戸時代」となってしまいます。もちろん歴史好きの方であればその前が「慶応」であることくらいはご存じだと思いますが「江戸時代」というくくりがリアルな歴史の連続の感覚をかなり希薄にさせている様に思います。

本当は、歴史というものは千年以上前のことより100年前、200年前のことの方が分かりやすいに決まっています。また、旅行でしか行かない遠い場所の歴史より、住んでいる地域の歴史の方がよほど分かりやすいに決まっています。

もちろん、残っている歴史の遺物や遺跡はそんなに多くなく良質なものは少ないので、古地図や古写真その他の知識も参考にしますが「江戸時代の」元号を知るということも、そうした知識の一つでありまた第一歩であると思います。

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